swimmyに制作をご依頼頂いたクライアント様に、制作の背景や実際に完成した制作物への感想などをインタビューさせて頂きました。

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銀座のバーから発信する、お酒と料理と、歪みのない世界

Right Brothers株式会社 代表取締役
高野匠

インタビュー企画の記念すべき第1回にご登場いただくのは、株式会社RightBrothersの高野匠さんです。大手M&A会社を退職後、2019年2月に株式会社RightBrothersを共同創業。現在、飲食業や人材業、旅行代理店業を展開しています。
swimmyはこの1年間、サイト制作やチャットボット導入などのサポートを通して高野さんのフィロソフィーに数多く触れてきました。現在も伴走をつづける代表・臼田が、お話を伺います。

swimmy臼田聖司(以下・臼田)

まずは高野さんのバックグラウンドからおさらいしたいです。以前は日本M&Aセンターのトップセールスだったとか。

RightBrothers高野匠さん(以下・高野)

僕の場合はラッキーなことに会社の成長期に花形部署にいたこともあり、成績もよく給料も良かったです(笑)。やっていた仕事は、会社を売りたいという社長さんに対するM&Aのお手伝いです。多くの経営者とお会いし学べたことは大きかったですね。
M&A業界はとても好きだったけれど、旧態依然とした仕事のやり方にもどかしさを感じることもあって、いつか独立したいと思っていました。でも僕はテクノロジーに明るくないから、大きなイノベーションは起こせない。それに、業績に伴って年収も上がっていたから、翌年の住民税を恐れちゃったりもしていて、なかなかか踏ん切りがつかなかったんですよね。
そんなときに背中を押してくれたのが、会社のイベントで講演をしてくれたmixi社長の言葉でした。講演で語られたテーマは、「志低い起業のすすめ」というもの。テクノロジーだけがイノベーションではなく、今の状況を少し変えるだけでもいいんだってことに気付かされたんです。ものすごく感銘を受け、次の日には相棒の岩下を呼び出して「バーをやろう」って話をしました。そのまた次の日には会社登記するという。(笑)

臼田

ものすごいスピード感!最初はバーをやろうという話だったんですね。そこから人材サービスを提供する流れになったのはなぜでしょうか?

高野

日本M&Aセンターの社長に、バーをやるために会社を辞めたいと話したら、猛反対されたんです。「高野くん、応援してあげたい気持ちはあるんだけど、バーをやるためだけに君を手放すなんてできないよ」って。
僕らも困ってしまって、辞めさせてもらうために事業ネタを必死で考えて出てきたのが「ConnectACE」でした。
組織には、2:8の法則というのがありますよね。僕がいた組織にもその傾向はあって、担当者によって、お客さんにもたらされる結末がまったく違うんです。M&Aに限らず、発注者からすれば、信頼のおけるプレイヤーに託したいじゃないですか。バーのお客さんからも、「こういうことをお願いできる発注先を探してる」というような相談をいただくことがあるんですけど、その相談は僕のことを信頼してくださっているからこそだと思うんです。信頼のおける人の”おすすめ”は信頼できるわけです。それをウェブサービスとして提供できる仕組みを実現したいと考えました。

臼田

ビジネスに身を置く中で既存の仕組みに対して持った違和感を、事業で解消していくんですね。

高野

まさにその通り!人材の「3W」に関してもそう。転職者は、会社は選べても部署は選べません。エージェントの差し向けや、インセンティブに目が眩んだリファラル採用のせいで、若い優秀な人が時間を無駄にしてしまっている様子をたくさん見てきました。僕がM&Aセンターで業績を出せたのは、配属された部署がたまたま花形部署だったことに起因していると思うんです。そういう経験があったから、実力のある人が必ず活躍できる場所にたどり着けるように、部署まで確約された転職サービスを作ることにしたんです。
旅行サービスの「パワーオブジャーニー」ルーツも自分の経験にあります。昔、ハネムーン旅行を計画していたとき、パッケージ化されたツアーには面白さを感じなくて、知り合いの会社にオリジナルプランを組んでもらったんです。僕がオーダーしたのは、「歳を取ってからではいけないような、大自然を訪れたい。でも衛生面が気になるので設備が整っているところがいい」って、それぐらいのざっくりした内容ですよ。それなのに、提供してもらった体験がすごくよかったんですよね。旅行者は本来、「この建物が見たい」「この食べ物が食べたい」というピンポイントな欲求ではなくて、よりモヤっとした「こんな体験がしたい!」という動機を持っていると思うんです。バーにもそういう方が多くいらっしゃるので、「なら僕らがプランを組みますよ」と。

臼田

バーに来たお客さんに、バーテンダーを通して、お酒と食べ物以外のサービスも提供しているんですね。

高野

そうです。僕らは、バーテンダーが提供できるサービスしか作りません。バーは、人が集まる場所です。そこに、相談ができるバーテンダーがいるって、この時代においてとても貴重なことだと思うんです。何かに困ったら誰かに連絡しますよね?大切な人に会いたいって思いますよね?僕らはそういう存在になりたい。
それに、バーテンダーがお酒と食べ物以外の商品を売ることができれば、会社からはインセンティブを渡すことができます。ここのスタッフには、年収1000万円くらい稼いでもらいたいなと思います。
かといって私利に目が眩んで、不要なセールスをしているようでは本末転倒。前職でも、業績を気にして危険な取引を押し通してしまうセールスをたくさん見てきました。そういう人は必ず失墜してしまう日が来る。

臼田

インセンティブが裏目に出るような仕組みって、社会のいろんなところに蔓延していますよね。

高野

だから、僕らのビジネスモデルのゴールは手数料制度からの脱却なんです。「3W」の場合、現在は紹介料をいただいているけれど、ゆくゆくは定額制に切り替える予定です。優秀な転職者が無料で飲めるバーを作って、会員企業の取締役やトッププレイヤーが彼らと直接話をする。そういう空間であれば、私利の誘惑で不本意なセールスをする必要が無くなります。転職者には「本当に行きたい企業を選んでね」と伝えたいし、企業には「本当に優秀だと思った人だけを採用してね」と伝えたい。
本当にいいものだけを提供していれば、最終的に業績も上がります。僕はそのスタイルでしっかり稼ぐことができた。すると、思考の中からお金に対するしがらみが消えていくんですよね。それはとても気持ちのいいことなんです。ここで働く仲間にも、早くそういう経験をさせてやりたい。

臼田

お客さんと仲間に対する、誠実さを強く感じます。その未来がとても綺麗に見えるから、swimmyとしても全力でサポートしたいと感じるんです。

高野

臼田さんは、とてもレスが早いので本当に助かります。僕のざっくりした要望を汲んで、しっかりコミュニケーションをとってくれる。

臼田

swimmyはまだ駆け出しの小さいチームです。小回りが利くぶん、お客さんの足並みに揃えて走りやすいという強みは自負しています。高野さんは足並みが特徴的なので、全力で合わせようとしていますよ(笑)
最後に、今後の取り組みについて教えてください。

高野

直近では、銀座にもう1店舗お店を作る予定です。また、今年チャレンジしたいと構想を練っているのは、「タダコン」というブライダル事業です。結婚式ってめちゃくちゃお金がかかるじゃないですか。「お祝い事だから」の一言で片付けられている古い慣習があまりに多いと感じます。あんなに豪華な設備は必要ないし、余興もいらない。いい司会者と、美味しい料理と、仲間が入ればそれだけで十分なんです。ご祝儀だって、本来は新郎新婦の新生活を応援するためのお金なのに、全部結婚式で使い果たしてしまいます。「タダコン」では、ご祝儀だけで、結婚式、ハネムーン、向こう数ヶ月の家賃までを賄えちゃうようなプランを提供したいと思っています。まだ構想ですけど(笑)。

臼田

すごい斬新……。でも、最高にワクワクします。これからも、近い距離でお手伝いさせてください!